ペインクリニックを受診した頃、彼の体には さまざまな痛みが
出現していた・・・

原発巣の部分は「ざわざわ」・・右胸の乳首の下の
突出してきた骨の部分は「ズーン」と疼くような・・・
そして、1番痛みを痛みとして訴えていたのが、肋膜のあたりの
「きりきり」「ズキズキ」・・そして時々「ズキッ」とした激しい痛みが
襲ってくるようで・・右脇を押さえていた・・

あとは、少し前から訴え続けていた腰の痛みだった。
腰椎の中心あたり・・おそらく腰神経叢に入り込んだ癌の痛み
だったのではないかと思われた。

骨シンチでは、明らかな転移の集積は認められないとの事であったが
彼の痛みは、ずっと続いていた・・
押さえる場所は決まっていた・・私にはよくわからなかったけれど
「そこ」には、「何かがいる」と言うのだ・・・

選択したペインクリニックは腰痛の痛みを取るという事で
かなり評判が良かったということもあったので
私は、そのクリニックを選んだのである・・・

M先生の、第一印象は良かった・・
癌の痛みを・・まずは共感し、そして共有しようとしてしてくれた。
とりあえず、腰の痛みも強オピオイドで取り除ける!という事で
MSコンチンを増量し、セットで付いてくるノバミン(吐き気止め)
センノサイト(下剤)そして、モーラステープと腰の痛みに効く
外用薬として今までと違った湿布を処方してくれた・・

CEA値だけは観察していこうという事で、採血をしてもらった。
一時は40近くまで減少していたCEAも、半年間無治療(抗がん剤
治療という意味で)の時点では、すっかり抗がん剤治療を始める
前と同じ数値に戻っていた・・・

抗がん剤を使わない治療で、何か良い治療法はないのだろうか?
放射線・・漢方・・温熱・・
サプリメントも再度検討をし直し、この頃はフコイダンと併せて
細胞壁破砕アガリクスと鮫の抽出脂質というカクテル方式での
方法も始めてみた・・

「癌って、お金がかかるなぁ・・嫌になっちゃうよ!」
本当にそう思った・・
彼に癌治療の情報を調べて、伝える度に、金額を伝えるのが
心苦しかった・・・

そんな中で、偶然インターネットで「これはいいかもしれない!」・・
と思える治療法を見つけた・・

それが、最先端治療とされている「新血管内治療」だった・・