ゲルソン療法の人参ジュースとフコイダンを取り入れて
彼の日常生活は なんだか喫茶店でも経営しているみたいに
大忙し!実際、自営業でマスターをしていた時期もあったため
(もともとの本業は洋食のコックさん♪)いろんなアレンジを加え
結構はまっている?(笑)必ず私に「飲んでみて」と言う・・・
「癌患者さんは誰よ?」と言うと・・人ごとみたいに「ハイっ、僕で
ーす!」てな具合!QOL(quality of life→生活の質・生命の質)
が確実にUP↑しているのが感じられる・・・
ゲルソン療法の本に書かれているサプリメントの数も増えてきて
野菜ジュース+フコイダン+サプリメントで、彼のお腹はいつも
満腹状態!ジューサーミキサーのスイッチを入れると「もう、ジュ
ースの時間?まだお腹いっぱいだよー」と苦笑い・・・だよねー
飲んでも飲んでもオーダーしないのに届けられるもんねー
少し可哀相に思えたりもするけど・・いえいえ!決してイジメでは
ありませんっ!なので配達法を変え、フルネームで彼の名を呼び
「お薬の時間ですよー」と・・・病院バージョンに変えると「はいはい
お薬ねー」と降参し、一気に飲み干す・・人間の体ってどれだけの
水分を受け入れられるんだろう・・なんておぼろげに考えたりする
フコイダンは特に消化器系の癌に有効とされている・・・要するに
直接癌細胞の塊にふれるほうが効果が高いとされていて、その点
からいうと、肺癌など 直接性のない臓器には厳しいかな?という
のが現実だ・・けれど、副作用の事や・・QOLの事も含め、この頃は
フコイダンの神秘を絶対的に信じていた・・・
フコイダンの効果?信じる事の効果?
本格的なゲルソン+フコイダン療法を実践して感じたことは・・まず
QOLのUP!そして現実に形として現れた効果が、腫瘍マーカー値
の減少だった!腫瘍とは、体内のとある細胞が異常に増殖して、
しこりになったものを言い、良性と悪性があり、悪性のものが癌で
す・・・体のどこかに腫瘍ができると、その腫瘍細胞が作り出す物質
が、血液中に増えてくる事があり、それらを検出することによって癌
の診療に役立つものを腫瘍マーカーというのですが、癌の種類によ
って検査項目が異なります・・
彼が月に1度検査していたものは、CEA、SLX、CYFRAの数値だっ
たのですが、入院当初450で2回目の抗がん剤投与時520まで上昇
していたCEA値(正常値5以下)が189に下がっていました。SLX(正
常値38以下)が110まであったのが65、CYFRA(正常値3,5)が11あ
ったのが1,1と減少していたのです・・・感覚のなかで良くなっている
のを実感するよりも、彼の中ではやはり、目に見える数値というもの
の減少は すごく嬉しかったようです・・・結果として分かりやすかった
から・・・気持ちの向上と実践が結果として現れている・・・そう実感し
ていました・・・もちろん、先生は腫瘍マーカー値が半減している検査
データを眺めて、不思議そうに首を傾げながらも「抗がん剤がよく
効いてますねー」と「CDDP+VNR+GEM」の選択が思った以上に奏功
していることに満足げでした・・・何かの折に代替療法について先生
に問いかけた事があったのだけど、反応は良くなかった・・・
アガリクスは知っていたものの、フコイダンという言葉は知らなかった
ようで、少し話しをしてみて感じたのだが・・・学会で認められていない
ものは・・どうやら、信用性がないと思っているようだった。
飲むのは個々の自由だが、抗がん剤投与中には飲まないで下さい!
・・というような反応だったので、私達は先生に代替療法を取り入れて
いる事は内緒にしていた・・・信じる、信じないは個々の自由・・そして
飲む、飲まないも個々の自由・・本来、人間には平等に与えられている
権利のはずだ・・・ただ、「医者と患者」という関係においては、微妙に
同等関係でない現状も多いように思えた。そこには人間としての弱み
・・特に末期癌などの命を託さなければならない状態においては、平等
な看護を受ける権利がある!との看護倫理の「平等」の意味が正しく
認識されていないように思える・・相性の問題も確かにあるのだろうが
医学知識や技術・・データばかり短い時間の中で提示されても 専門的
な事は、素人にはその場で理解なんて出来はしない・・・命の時間を、
データから提示(告知)する以上、せめて心も添えて提示して欲しい・・
癌には、愛が何よりの特効薬だと思っている私には、どうしても医学
倫理の向上を願うばかりだ・・・その頃はフコイダンが彼の心身の痛み
を包み込んでくれる、母親の優しさのように思えた・・・