抗がん剤投与・・2コース目

この時が、彼の肺癌治療の中で1番辛い時期だったと思います・・・

癌治療におけるスランプ状態とでも言えば、わかりやすいでしょうか・・

最初の入院は、癌告知=余命告知をされた事に対しての「受容時期」

そして、2度目の入院は、現実を受容した後の、「治療を頑張って癌を

治してみせるぞ!」と闘志みなぎるファイティング時期・・

そして、今は・・抗がん剤治療を頑張っているのに、期待していたような

結果は得られずに・・目に見えて出現する 抗がん剤副作用に彼の

心も体も、苛立ちを通り越して鬱傾向に入っている気がした・・・

もちろん、私が側にいる時には あからさまに言葉にだして言わないけ

れど・・以心伝心というのでしょうね・・彼の心理状態は手にとるように

私には伝わってきました・・・CDDP(シスプラチン)使用の副作用で日々

抜けてゆく髪の毛と共に 彼の中のファイティングスピリットも序々に

失われていっていました。

「このままじゃいけない!」と思い、彼の鬱モードを切り替えるために・・

ゲルソン療法を中途半端でなく本格的に実践するためにも、対策として

考案したのは 早期退院する事!それしかありませんでした・・・

今までのケモ(化学療法=抗がん剤点滴治療)の流れからして、9本の

点滴の日は仕方ないと考えていましたが、翌日と翌々日の1本の抗生剤

の点滴は通院で可能だと この時点で確信していましたし、その後3〜4

日の経過観察も 自宅安静で充分だと思っていました・・病院側としては

何か急変があったらいけないからと、慎重論を説明としてあげていました

が・私から見る限りでは、彼の場合入院という拘束感のほうが、心と体の

免疫低下を加速化しているように思えてしかたありませんでしたので・・・

早速、担当ナースを通じて、退院の交渉にかかりました・・・

案の定、先生は「困った患者さんだなぁ」という表情ありありの顔をして

飛んできました(笑) もちろん、先生の立場も承知のうえです!

交渉の結果、最低で2週間と計画されている入院期間を点滴の3日間

は入院!その後2泊3日の外泊・・そして3日間の点滴治療で退院!と

いう話しで折り合いをつけました(^^)v私がついてるから大丈夫だろう・・

という事での許可ですから!と責任の所在を私に振った感はありました

が、なんにせよ、交渉成立で 彼の笑顔が見れたことが、何よりも私の

パワーアップにつながりますから・・その代わり、山積みされた外来受診

の課題をいただきましたが・・(汗)

ということで、今回の病院滞在日数は、9日間ですみました・・・

高額医療の関係もあって ベストかな?なんて話しながら・・この計画が

成功した途端・・もちろん彼の鬱傾向は完全解決です!

なんだか初めて自分達で・・自分達の治療を選択できた気がして、嬉し

かったです。もちろん、責任の重さは心にしっかり刻んで!

心と体の両面からアプローチするケア法の大切さを改めて実感しました

副作用対策は、薬の上乗せでなく、自然治癒力を高めることで対応して

いくことが 大きな医療規模的意味や、人間本来の意味での問題提起

でもあるのではないのかなと思います・・・