丸山ワクチンほど、多くの人に知られている癌治療薬は
ないと思います。
正確に言うと、治療薬という呼び方ではなく有償治験薬と
言います。治験とは、新薬について有効性があるかどうか
副作用があるかどうか、などをテストすることを言います。

丸山ワクチンは、1944年に皮膚結核の治療薬として誕生
しました。人型結核菌の抽出物質でアラビノマンナンを
主成分とする多糖体と、微量の核酸、窒素化合物からなる
水溶性の物質です。

丸山ワクチンは、皮膚結核だけでなく・・肺結核やハンセン病
にも優れた効果を示しました。

丸山博士が皮膚結核の治療薬を癌に使おうと考えたのは、
皮膚結核や、ハンセン病の患者には 癌が極端に少ないと
いうことに気づいたのがきっかけでした。
結核菌やライ菌に対する抗体が、癌細胞の増殖を抑えるの
ではと推測し、癌治療に応用することの模索を始めたのです。

博士が初めて癌患者にワクチンを用いたのは1964年の暮れ
でした。余命2,3ヶ月と診断されていた末期がん患者に、週3回
ワクチンを注射したところ、約9ヶ月後・・癌が消えてしまうという
劇的な効果がでました。
この噂を聞いた医師たちが、丸山ワクチンを使い始め さまざまな
効果報告が届いたのです。

博士は66年、日本皮膚科学会誌に丸山ワクチンによる悪性腫瘍
の治療についての論文を発表したのですが、当時では結核菌から
の抽出物による癌治療という発想は理解が得られず、せっかくの
論文も、医学界からは殆ど無視された状態だったのです。

博士は、さまざまな報告をうける中で、ワクチンを打った末期癌
患者の中に、癌は消えなくても何年も元気に暮らしている症例が
たくさんあることに気がついたのです。
博士は、癌を発見したら何がなんでも除去しなくてはならないという
考え方に疑問を感じるようになりました。
癌が体内にあっても日常生活に支障をきたさなければいいのでは
ないか・・と考えるようになるのです。
今でいうQOLの考え方を、この頃からしていたのです。

癌治療の主流は、手術や抗がん剤、放射線治療で癌細胞を直接
やっつけるというものですが、早期の癌に対しては有効でも進行癌
では患者さんの免疫力を低下させ日常生活にも影響を及ぼす場合
が多いのです。極端なことを言えば癌は消えたけれど患者さん自身
も亡くなってしまったということも起きてきます。

そのことは、今後の癌治療の大きな問題点とも言えます。
副作用のない癌治療薬・・・そのひとつが丸山ワクチンなのです。
次回は丸山ワクチンの効用についてUPします。