免疫応答といわれる熱発も、やや期待はずれに終わり・・・
(高熱が出れば出るほど、免疫応答が起きている証拠と言われて
いたため!勿論、私としては解熱剤を使えない状況下での高熱は
あまり歓迎ではなかったので・・・)
彼の体調は復活し、3泊4日で 一旦は大分に帰ることにした。

元々は新血管内治療後の1週間検診がある為、2人分の旅費を
考えると大阪で安いビジネスホテルで連泊したほうが良いのでは?
という話しが出ていた・・・
けれど彼は大分に帰りたがっていた・・・
ホテルのべッドは、どうも過ごしにくいようだ。

自宅では、体位のポジショニング設定のために・・色々オリジナル
グッズを作っていた。
なにせ、まずは水平に寝れない・・・
30度の角度だと、右背部・・肩甲骨部位の腫脹への圧迫がキツイ・・・
60度の角度だと、右背部圧と呼吸苦は軽減されるものの
腰・・臀部の圧迫がきつくなり、熟睡はできない・・・
少しでも安楽な体位で休めるよう、大きなバランスボールのような
クッションを2個買い・・中のビーズスチロールの量を調整し、
前かがみの状態で、もたれかかってベストな固さにした・・・

人間の体は、同じ体勢で過ごすのは2時間が限度のようで・・・
普段は寝返りという形をとるのが自然なのだろうが・・・
彼の場合は・・「寝」そべらないので眠るので、その時その時の
状態に合わせて、10種類ほどの安楽体位グッズをフル稼働させて
少しでも熟睡できるようにしていた・・・

ホテルだと・・冷暖房完備されているので、薄い包布しかない・・・
なので、2人分を固く丸めて・・浴衣の紐で固定し、
もたれかかれるようにした・・背もたれには2人分の枕とバスタオルで
調整したが、物足りなかったようで・・・あまり眠れない様子・・・

そんな環境的不備もあり、迷わず大分に帰ることにしてチェックアウト、
フロントの方に、丁寧にお礼を言って新大阪駅に向かった。

彼は、帰りのチケットは、格安プランパックの為・・無効と思いこんで
いるため・・「新しいチケットを買ってきてくれるか?」と言い
私に5万円手渡してくれた・・・

ホテルに缶詰状態にいるとき、私は旅行会社の友だちに、パックの
分は本当に無効なのか聞いてみたが・・・やはり「そのための格安だか
らねー」と言われていた・・・購入する際も、少し高いけど、帰りはフリー
のチケットにしていたほうがともアドバイスもらっていた・・・
けれど、彼がそれでいいというので、私だけ仕事の関係もあって
先に帰るプランにしていたのである。彼の分は、日付はOKだけど
時間が違うというのもあった・・・

いろいろ時間をかけるよりも、お金に変えられないキツさが彼には
あったのだと思う・・・
私は新幹線切符売り場の窓口で、ダメもとで・・切羽詰った感じで
事情を説明してみた・・・
しばらく考えていた係りの人は、とりあえず・・このチケットが使えるか
どうかの判断は、2階の改札口の人の判断によると思うので・・と言い
チケットを返してくれたので・・まだ使える可能性はある・・と思い、
彼に気付かれないように反対の通路から・・2階に走った

改札の小さい窓口の方に聞くと、とりあえず乗車してみて、中の車掌
さんの判断によると言うので・・・とりあえず、5分後に小倉行きが入る
と聞き、急いで彼を迎えに行った・・・
彼には詳しい説明は後ですることにして、荷物は全部私が抱えて、
キツい所申し訳ないと思いつつ急いでもらった・・・

自動改札では、もちろんエラーになり若い職員の方が切符確認して
「これは使えませんよ!」と言ったが「さっき、あの方に事情は説明して
ます」と言って他の接客をしている年配の職員の方を示して・・
脇の通路を通って、ちょうど到着した新幹線に飛び乗った・・・

彼は何が何だかわからない様子だったが、「とにかく具合が悪いふり
しててね!」とだけお願いし、簡単に いきさつだけ話した。
車掌さんがチケットの確認に来た際、彼にはうつ伏せててもらい・・
私は事情を少し色づけして説明した。車掌さんはわかってくれた・・
勿論、ダメもとであると納得していたので、財布は常に握っていた(汗)

こうして 小倉で乗り換える際、改札を出る時と、そしてソニックに乗って
から・・あとは大分駅で・・計3回関所越えがあった・・・

大分駅の改札を出て・・晴れて彼に5万円を返した・・・♪♪
彼はお金が返って来たことよりも・・私の行動に感心していたらしい・・
「こうして、男はみんなkyoちゃんの演技力にコロッとだまされるんだなー」
と笑いながら言う・・・(私は改札出るまでずっと落ち着かなかったよー)
案の定、彼は子供達や人に会うたび、しばらく得意気?に話していた・・
でも、当日も勿論、その話しがでるたびに、「ありがとなー」と言う・・
彼の「ありがとなー」のひと言は、本当に私の元気の素になる・・・
いわゆる魔法の呪文であった・・・

今回の事を教訓に、新血管内治療を受ける際はフリーキップを買う
ようにした(笑)
なんとなく人の感情のファジーな部分に助けられた事に感謝した♪

自宅基地で落ち着くまもなく、また検診のため大阪行きである・・・
「どこでもドア」を何とか開発したいと本気で考えた私である・・・

次回は検診結果の事と、免疫療法→活性化リンパ球療法について
お伝えしたいと思います・・・