午後からの微熱が続く中・・主治医の先生が外来当番の日・・
朝イチで彼を病院に連れて行った・・・

1/2Wの外来受診が定期的になっていた私達は、外来受付を
済ませると・・まず中央処置室で採血!この頃彼の血管は
4クールの抗がん剤治療で 硬化していて血液を引けない事が
多く、本物の血管を求めて何度も針をさされていた・・・
見た目には、すごく立派な血管が通っているのに、実際に針を
さすと逃げるらしく・・針がさせても血液がひけないとかで・・
看護師さんに何度も謝られるのが慣れっこになっていた・・・

次に向かう先は生理検査室・・いわゆる採取した血液や尿を
分析するところである。ここで血液と尿を渡し、そのままレント
ゲンコーナーへ(笑)・・5分程待つと、出来立てホヤホヤの
透視写真を受け取り、呼吸器内科の受付へ渡し、診察の順番
を待つのが  お決まりのコースである・・・

フィルムを受け取った後、私達はまっすぐ呼吸器内科外来に
戻らず、必ず食堂の横に設置されている喫茶コーナー(自販機
の)でカップコーヒーを片手に分析ごっこをして、診察のシュミレ
ーションをしていた・・・(もちろん私がドクター役♪)

午後からの予約の時(CTやMRI,骨シンチ検査がある時)などは
この喫茶コーナーにいると、よく主治医のI医師に遭遇した・・
挨拶をすると「本当にいつも仲がいいですねぇ」という言葉が
まるで合言葉のように添えられて 先生は食堂に消えていった
「今外来が終わったのかなぁ?」「先生いつも忙しそうだねぇ」
入院生活を送っている時 先生の行動を大体把握していた
私達は、「先生って・・こんなに朝から晩まで病院にいて、家族
とのコミュニケーション取る時間とかあるのかなぁ?」と・・・
二人でいらぬ心配をしていた・・・(笑)改めて以前夜中に脱走
して先生を起こした事を申し訳なかったとチョッピリ反省した。

この日もX-Pフィルムを、いつものように分析した際・・
癌が存在する右肺でなく、いい方の左肺に明らかなる白い
陰影を確認!「やっぱ、肺炎ですよー」そう言うと、彼は「入院せ
んといけんの?」と聞くので「うーん・・言われる可能性高いねぇ・・
先生の性格から言うと、まず入院したほうがいいって言うだろう
ね・・」相変わらず入院という言葉に過剰反応している彼は
私に「入院して何するん?」と食いついてくる・・・
「朝、夕の抗生剤の点滴でしょう・・後は安静指示かな・・」
そう言うと、「なら点滴に通えば、後は家にいても同じ事だよな」
と・・・よほど、彼にとって、入院という言葉はトラウマ的な言葉の
ようだ・・・

案の定・・この日の診察結果は、まぎれもなく肺炎だった・・・
シュミレーションどおりに展開されていく先生とのやり取りに
思わず顔を見合わせて小さく笑ってしまった・・・(先生はパソコ
ンにデータを入力しながら話しを進めていた)入院を勧められたが
さらりと彼が通院で治療を・・と言うと、先生は入力していた手を
止め彼のほうを向き、「朝夕、1往復1時間以上かけて点滴に
くると言うんですか?」と驚いたような、呆れたような表情で
彼に聞いた・・彼は即答「はい!それでお願いします!」と・・・
思ったより簡単に先生は妥協してくれた・・・
予行練習の成果だ・・彼の作戦は成功したようだ(笑)

点滴カード(フリーパス券のようなもの)を渡され30分程で終わる
点滴をして、昼には病院を後にした・・・早速夕方またこなければ
ならない・・・彼はまったく苦にならない様子!

結局、肺炎はユナミンを朝夕点滴することで改善できた・・・
病院には2週間ほど通った・・・

定期検査では この時期検査データ的には最も安定していた・・
先生は、今後の治療として しきりにもう1度抗がん剤投与を
勧めたが・・彼の中では、抗がん剤の入院点滴治療はまったく
選択肢にはなかったのである・・・

彼の思い描いてる今後の治療は、イレッサか、外来での抗がん剤
点滴・・・そして今までどうり、人参ジュース+フコイダンであった・・

抗がん剤を勧められる中・・迷いのあった彼は
フコイダン療法を取り入れている、北九州にある医院へ
セカンドオピニオンを求めて 出向いていく事を決断した・・・