1週間の仮釈放(仮退院ですね!はいっ♪)はれて自由の身になった

彼は、前回同様・・やっぱりじっとなんてしていられないようで、翌日は

私の娘が遊びに来た事を理由に、街に行き・・ホテルのスカイラウンジ

でランチ♪自分はと言えば、食べたいものに少し口をつけるだけで・・

ほとんど、娘や私の皿に「これも食べてごらん♪」と移している・・・・・

「栄養を摂らないといけないのは 君でしょうが!!(笑)」と言う度に

「いいんだよ、お食べ!」と楽しそうに笑っている・・・そうなんだよね!

彼のひとつひとつの行動は いつだって私達が喜んでくれる事、楽しん

でくれる事を 自分の喜びとして行動しているものね・・・

癌だとわかってからは尚更・・1秒たりとも無駄にしたくない!って感じ

で行動している彼・・・改めて余命告知の是非について考えさせられて

しまう・・・

ランチの後も、市役所に行ったり、買い物に行ったり、いくつかの用事

を済ませ・・夕方やっと家に着いた・・さすがに少し疲れた様子・・・

夕飯を食べた後、突然・・「明日は長崎に行こうね!」と言い出した・・

「えっ?長崎?」と驚いて聞く私に、「いいから、いいから(^^)行こうね」

と楽しそうに言う彼・・どうやら、私の娘と計画してビクトリア号という船

のホテルに予約を入れているらしい・・(いつのまにー(汗))・・

彼の体調が少し心配ではあるけれど、車だし、休み休み行けば大丈夫

かなーと・・それよりも、今は「行きたい!」と思う彼の気持ちを、何より

も尊重してあげたかった・・・

翌朝9時に出発・・お昼に佐世保に到着!西海パールシーで遊覧船に

乗って50分間の九十九島遊覧・・・大好きな海で風と戯れながら、遠く

を遠くを見つめている彼を、傍らからみているうちに 想いが溢れてきた

  彼は本当病気なの?余命数ヶ月? 夢じゃないの?

  余命告知から2ヶ月経とうとしている今、時々弱虫な私がいる・・・

ビクトリア号での船上バイキングを楽しんだあと タクシーで稲佐山の

夜景を見に・・・出逢った流星群の夜の☆星々が落ちて散らばっている

かのような、きらめく光に溶け込んでしまいたい気分でした・・・

 

2日目は、眼鏡橋・・グラバー園・・大浦天寿堂・・ペンギン水族館に行き

林の中でいっぱい遊んだ後、のんびりゆったり帰りました・・・

かけがえのない想い出がまたひとつ、心の引き出しに増えたね♪

夕方、無事に家に到着!この夜は、さすがに2日間の疲れがでたのか

久々にレベル3以上の痛みが・・・

ロキソニン内服したものの、2時間くらいキツそうでした・・・冷やしたり

背中さすったり・・・肌と肌のふれあいが彼にとって1番効果がある事

を実感しはじめたのも この頃からです(彼と、魔法の看護と命名しまし

た(^^)v)痛みが治まった後、彼がポツリとつぶやきました・・・

「これが現実なんだよな・・これからもっと痛みが強くなってくるんだよな

多分俺、ますます性格悪くなってくるよ・・」と・・・

そのとうりだと思いました・・私は仕事柄幾度も癌で苦しむ患者さんを

見ていましたから・・極度の痛みは人格を変えてしまう事もあります。

それでも、彼は彼です・・・いい時の彼だけを愛しているわけではあり

ません・・・どんな彼であろうと、彼のすべてを、ありのままの彼を受け

止めていく・・ その気持ちに揺るぎはありませんでした・・・

彼の癌は彼の一部なのだから・・・

あさってからの再入院→そして、抗がん剤投与2クール目を前に・・・

ゲルソン療法の実践開始です・・・