がん告知の在り方・・・

 現在の医療の現場における がん告知の現状について考えてみた

 昔と違い、現在ではインフォームドコンセントという名のもとに・・・

 治療の選択肢は、患者サイドという時代になってきている・・・けれど

 本当に患者主体であるかというと、そうは思えない・・・

 癌告知そのものに関しても いまだ賛否両論であると思われます。

    自分が、もし癌だとしたらどうだろう?

    真実の告知を望みますか?

 現在は、痴呆の方・・・癌告知を受けたら、性格的に判断して自殺の

 可能性があるとみられる方・・・等、よほどの理由があると判断された

 方以外は、大体は本人に先に告知するか・・まずは家族に告知し

 段階を経て本人に告知というのが殆どではないかと思います・・・

 癌治療は、特殊な治療です。特に抗がん剤、放射線治療には、

 顕著なる辛い副作用が伴います・・・がんと告知せずに、これらの

 治療を行えば、ご本人の心には まず疑問が浮かぶと思います・・

 そして、その疑問に対して嘘を重ねてゆくと、次は不信感が助長

 されてゆきます・・・ネガティブな考えは 癌治療においては100%

 マイナス要因だとされています・・・何よりも重要な点は「嘘をつく!」

 ということの心理的苦痛です・・・特に看護にあたる家族のかたは、

 想像を絶する葛藤が続くわけですから・・・「嘘も方便」と言うけれど

 癌治療の場合の「嘘」はプラス要因の為の「嘘」であるべきだと・・・

 私は思います・・・難しい問題だと思うけれど、告知する、しないの

 選択肢を誰が決めるのか・・・それは、現時点においては・・まずは

 医療従事者(専門家)のカンファレンスから始まると言えると思いま

 す。そこから、本人にダイレクトに告げるのか、一旦家族に告知し

 本人に告げるかどうかの選択にはいると思います・・・ 

 そこから先の選択肢は、個人個人違うし、家族単位で判断基準が

 違うと思うので、一概に言えない部分です・・・

 ただ、私個人的に思うに 問題の根本は、現在の医療現場の環境

 にあるのではないかと思っています。これはセカンドオピニオンを

 繰り返し、さまざまな病院を受診し、そして最後に・・ホスピスを選択

 したから そう感じるのかもしれませんが・・・大体が癌と診断される

 のは、最終的には検査診断→治療のできる地域内の大病院です。

 2時間3時間待って、診察5分・・というような繁雑した病院・・・

 その忙しさに追われる中で、本当に患者さんの全体像が把握でき

 るかというと、無理難題に近いかもしれませんね・・・

 インフォームドコンセントと称するものも、ともすれば慌しい時間の

 合間をぬっての 業務の一環みたいになっているような・・ゆっくり

 じっくり向かい合い 受け止め、傾聴する・・・という事とは実際問題

 程遠い感じがしました。精神的ケアを行い、信頼関係を築き、一緒に

 辛い癌治療がんばりましょう!という空気の共有は感じられませんで

 した・・・医療者サイドの形式に乗っ取った 癌告知だった気がします

  人ひとりの、大切な命に対しての 重大な真実を告げるからには・・

 真実を、柔らかく優しく包み込む 心のケアが大切だと思います。

 取り残された想い・・・見放されたような想い・・・そんな想いにさせて

 しまわないような、告知方法と、告知後のサポート体制が、これから

 の癌告知に関して課題とされる点なのではないかと思います・・・

 「生きることへの希望につながる」告知であって欲しいなと・・・切に

 願っています・・・