セカンドオピニオン・・【癌(がん)と共存!】

  1クール2回目の抗がん剤投与が無事に終わり・・・経過を観察

  しながら、同時に・・彼の望む治療に関しての情報収集も行った。

  今の時点においての 彼の希望は・・できるものならば、外科的

  治療で癌(がん)を取れる範囲でいいので取り除いて欲しい・・

  という事!次に望んでいるのが・・オペができる、できないに

  関わらず・・ここ数年の間に、新しい放射線治療として注目されて

  いる「定位放射線治療(ピンポイント治療)」だった・・・

  効いているのか、いないのか実感できず・・数値ばかりを並べ

  られて、感染症という脅し文句?で 生活を規制される事が

  性格上嫌気がさしている様子!医学的、構造的にどうだから・・

  とか難しい事は抜きにして 素人考えなりに、要は癌(がん)

  てっとりばやく除去して欲しいというのが 今の彼の願いだった。

  最初に行われたインフォームドコンセントにおいては、私達には

  ここまで考える余裕もなかった・・というよりも、他の治療法の

  情報提示もないままの、抗がん剤治療のみの選択肢であった

  ということも この時改めて甦って来た・・・

  経過も落ち着いてきた5日目の朝、先生の時間的都合も考慮

  し、(時間がない中で質問と申し出をして・・あっさり答えられるの

  が嫌だなと思ったので・・)現時点のおける幾つかの質問と・・

  セカンドオピニオンの申し出を、できるだけ簡潔に・・要点を

  絞って手紙に書いたものを、彼の担当ナースに託けて 先生に

  渡してもらった・・・これなら、先生も時間のある時に読んで・・

  質問に対してもじっくりと答えを考えてくれるかなぁと思って!

  そして、時間が取れた時に説明に来てくれるか、返事をくれるか

  するだろうって・・・

  その日の夕方、早速先生が私の書いた手紙を片手に来室!

  ベッドサイドに椅子を持ってきて 腰を据えて 手紙の質問に

  丁寧に答えてくれた・・・

  けれども、治療法に関しての 先生の回答は、どれも否定的な

  ものでしかなかった・・・

  外科的治療(オペ)で癌(がん)を切り取る→ 「他の臓器が隣接

  しているのだから、癌(がん)を切り取ったら 死にますよ!」と・・

  放射線療法に関しては、「今の時点では治療法として考えては

  いません!他に転移(喉や肩とか)して、どうしても痛みが増強

  した際には 痛みの軽減を図るために使うということならば 考え

  てはいます!」との回答でした・・・「それでもセカンドオピニオン

  を望まれるのなら、九州がんセンターの放射線科の先生は、よく

  知っているので紹介状は書きますけど・・でも暑い中、受診に

  いくだけでも 体力的に大変ですよ!」と言って退室された・・・

 

  ・・先生っ?患者さんは彼だよ・・・癌(がん)で、今痛い想いを

  しているのは・・辛い想いをしているのは・・・彼だよ・・・

  理論的な事や、難しい事はわかんない・・・

  けれど、生きることへ・・明日への命に希望をつなげたいから

  大切な人たち、守るべきもののために 少しでも長く時を共有して

  いたいから 希望につながる道を 懸命に考えているんだよ・・・

  先生の中では 道は他にはない!って・・・寄り道するのは体力や

  時間のロスタイムって思えるかもしれない・・・けれど、彼の人生は

  誰のものでもない・・彼のものだから・・決めるのは彼だから・・・

      結局・・・今回のセカンドオピニオンは実現しなかった・・

  けれど、今回の事を学びとして、私達はホスピスに至るまで・・・

  計5回のセカンドオピニオンを試みました・・・

  自分達の道だから・・・一歩ずつ・・・妥協せずに・・・

  心に問いかけながら・・・